クリニックの内装工事はなぜ必要か?

クリニックの内装工事は患者の来院率アップに大きく関わってきます。医師の腕のみで患者がクリニックを選ぶわけではありません。クリニックの居心地の良さなどで選ぶ患者が結構多いです。今回の記事では、クリニックの内装工事の必要性やデザインにこだわるべき理由、法規制やデザイン性についてお話していきます。

クリニックの内装工事でデザインにこだわる必要性

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クリニック内装工事は、患者の利便性のみならず、従業員の利便性にも関わります。内装工事で患者と従業員の動線を考えることで、効率的な診察ができ、回転率アップを目指せます。また、クリニックの内装工事をこだわることで、他のクリニックと差別化を図り気に入ってもらえます。リピーターを増やすためには、清潔感と利便性の二つを意識しなければいけません。清潔感は、衛生面を徹底管理している姿勢を示すことができ、患者の信頼を上げることに直接つながります。

また、診察室と待合室の動線や診察室とレントゲン室の動線など、効率的な動線を考えることで、回転率が上がり、収益増加を図る狙いもあります。他のクリニックにない内装を作り上げ、ホームページの画像などに掲載すれば、新規顧客の獲得を増やせるでしょう。個性ある内装のデザインであると、来院した患者がSNSに投稿したり、口コミしてくれることがあります。内装の評判が良ければ、町の人気なクリニックとなるので、内装工事は慎重に考えていかなければいけません。

クリニックの内装デザインで知っておくべきこと

クリニックの内装工事の必要性についてお伝えしましたが、実際にどのようなことを意識して内装工事のプランを立てればいいのでしょうか。重視する項目によって費用や設備が異なりますが、内装工事全体として知っておくべきことをいくつかご紹介します。

プライバシーについて考えた内装設計

患者のプライバシーを考えた内装設計をしなければいけません。診察室と待合室のカーテンや壁の分厚さなど、会話が筒抜けでないかなども考える必要があります。そのため、遮音性の高い素材を使用したり、音が振動しないような設計が必要となります。また、個人情報の漏洩にも気をつけましょう。クリニックの受付でのカルテ置き場には注意が必要です。多くの方が出入りする受付前では、鍵付きの棚を設置したり、大切なものは、顧客の目に届かないところに設置したりする工夫が必要です。

クリニック内の動線に気を付ける

クリニックの動線も意識して内装工事を計画しましょう。クリニック内では、患者だけでなく、従業員も移動するので、動線に工夫が必要です。比較的狭いクリニックであれば、廊下の広さについても検討しなければいけません。あまりにも廊下や待合室が狭すぎると、患者にストレスを与えてしまいます。理想としては、従業員と患者の動線を分けて、スムーズに移動できる環境が望ましいです。また、足の不自由な方のためのスロープや小さなお子様のための小さな段差など、細かい配慮をして、内装工事計画を立てていきましょう。

衛生面と清潔感を意識

衛生面と清潔感を意識した内装にしていきましょう。医師や看護師が患者に直接触れる機会が多いので、衛生面では特に気をつけなければいけません。すぐに手を洗える環境や、患者が良く触れる部分には抗菌の対策をしたりすることも重要です。また、清潔感をイメージした内装にすることで、衛生面に気を付けているクリニックと思ってもらえます。清潔感のあるクリニックであるためには、照明の明るさや配色など小さなことまでこだわる必要があるでしょう。内装工事の材質もほこりの溜まりにくいものを選んだり、掃除のしやすい素材のものが望ましいです。衛生面と清潔感を意識した空間を演出することが必要といえます。

収納できる場所を確保

収納できる場所をあらかじめ確保しておきましょう。内装工事を考える場合、医療機器や設備の大きさに意識がいきがちですが、使わなくなった医療器具や備品の在庫の収納スペースを確保することが大切です。使用しない扇風機やエアコン、加湿器など患者の目届かないところに収納する必要があります。事前に収納スペースを用意しておかなければ、想定外のトラブルに合うこともあるでしょう。

クリニックの内装工事での法規制について

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クリニックの内装工事では、内装工事の制限を守らなければいけません。建築基準法によって、素材の材質や大きさなど細かいルールが定められています。建物の防火や消化のための基準が条例で定められています。内装工事を行う自治体によって、条例が異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。

バリアフリーを意識した内装工事を行う

クリニックの内装工事は、バリアフリー法に基づいて工事を行う必要があります。防火対策の内装工事に加えて、患者が利用しやすい環境にしていかなければいけません。具体的には、足の不自由な人のためのスロープや、出入口の段差、優先トイレの設置などがあります。どんな患者でも使いやすいクリニックにしていく必要があり、内装工事を行う前から決めておかなければいけません。高齢者や障碍者が負担なく使用できるように、バリアフリー法を意識した内装工事が必要となります。

他のクリニックとデザイン性で差をつける

クリニックの内装工事は建築基準法やバリアフリー法で規制されるので、どこで他のクリニックと差別化を図るべきかわからない人もいるでしょう。他のクリニックと差をつけるには、法規制を守りつつ、デザイン性で差をつける必要があります。具体的にどのようなデザインにすべきか見ていきましょう。

配色を意識した安心待合室

安心した空間を演出する待合室。多くの場合は、白色のクリニックが多いですが、少し配色を変えると、個性あるクリニックを演出できます。ただの白色ではなく、少しピンク色の明るい配色のクリニックも存在します。内装のコンセプトカラーを決めて安心感のある個性的な内装をイメージしましょう。清潔感ある内装は、患者の安心感をもたらします。もし安心感のある個性的なイメージがない場合は、業者の方と相談しつつ決めていきましょう。

高級ホテルや美術館のような内装

高級ホテルや美術館のような内装にしているクリニックもあります。落ち着く空間に加えて、おもしろみを取り入れた内装は、患者を退屈させないでしょう。待合室だけでなく、トイレにも演出を加えることで、患者はまた来たいと思ってくれるはずです。イメージとしては、高級ホテルや美術館のような高貴な内装が好まれます。法規制やバリアフリーなどを意識して、個性ある内装にしていけば、来院数も増加していくでしょう。

まとめ

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クリニックの内装工事は患者がまた来たいと思ってもらうために個性を出さなければいけません。医者のレベルが高いだけでは、他のクリニックと違いを見せることはできないでしょう。クリニックの内装工事は、患者が落ち着く空間を意識しつつ、動線などの効率性も考えなければいけません。内装の利便性を考えることで、回転率などにも大きく影響します。

内装工事が必要だからといって、法規制やバリアフリー法を無視して工事してはいけません。内装工事を実施する地方自治体の定めた条例を守り、個性あるデザインを作っていきましょう。高級ホテルのような空間や落ち着く美術館のようなクリニックは、患者にとってまた来たいと思ってもらえます。